高麗人参はじめ一物全体食のものづくり
漢方卸ゑびやのものづくりは、
あえて特定成分のみの抽出は行っておりません。
指定成分のみを効率よく摂取した方が良いのでは?
そのように思われるかもしれませんが、
漢方や中医、東洋医学ではそのような考え方はいたしません。
「一物全体食」という理念があります。
東洋医学とは、漢方素材の指定成分を摂取することではなく、
漢方素材を自然の摂理に則し用いる一物全体食、それが見直されています。

緑茶成分の一部、カテキンは海外では禁止成分、
あるいは販売禁止措置が取られていることをご存知でしょうか。
日本では脂肪燃焼などの健康成分として、カテキンは知られていますが、
肝臓障害が続々と報告され、茶カテキンが原因であることが断定されています。
また大豆の有用成分で、エストロゲンと似た構造をもつ
大豆イソフラボンの多量摂取は乳がんのリスクが高め、
ホルモン生成力を低下させます。
ホルモンが体内に満たされていると、私たち体の機能は働かず、
ホルモンの生成機能を失うからです。
これらの事例は、指定成分のみを人工的に精製した
カテキン、大豆イソフラボンの摂取であり、
これを含む緑茶や抹茶、大豆や大豆製品(豆乳、豆腐、きなこ)を毎日摂取しても、
こうしたリスクは高まることは一切ない、と臨床研究として付け加えられています。
指定成分のみの摂取について、安全性のデータ(MSDS)は数ヶ月程度で、
数百年以上、民間医療として根付いた漢方や中医とは、
その安全性において、隔たりがあり、
カテキンや大豆イソフラボンに限らず、摂取後の懸念報告が後を絶ちません。
指定成分のみを効率的に摂取という昨今の流れは、
東洋医学、漢方理念とは逆の発想です。
漢方や中医には、一物全体食という考え方がございます。
特定の成分だけでなく、その素材を構成するすべてのものを食すことが
体にとって自然、それが人の力となる。人も自然の一部という考え方です。
先日、米医学誌で
「人工的に精製されたビタミンやミネラル製剤は、
天然ビタミンと人工ビタミンでは、構成する化学式は同一でも、
実際の吸収率や作用には違いがあり、むしろ肝臓や腎臓に負荷がかかる」
との見解がございました。
私たち人は、科学により誕生したのではありません。
だからこそ人も自然の一部という漢方の教え、
一物全体食のものづくりが大切であると思うのです。