エゾウコギの効果・効能

エゾ鹿は、厳冬を乗り越えるために、
エゾウコギの新芽を食べますが、実際、漢方薬として鹿の角を切り落とす際、
鹿がエゾウコギの新芽を食べてから切り落とさないと、その鹿は死んでしまうといいます。
エゾウコギはシベリヤや中国北部、北海道東部などの冷涼な地域に自生しています。
同じウコギ科の高麗人参が、サポニン配糖体を主成分にするのに対し、
エゾウコギの注目成分はトリテルペノイド配糖体(イソフラキシジンやエレウテロサイドなど)です。
その他にも、ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸や、カルシウム、カロチンなど、
生理活性成分が含まれ、古くから滋養強壮に用いられてきました。
高麗人参と同じウコギ科ですが、有用成分は異なり、関係性も薄いと言われています。
エゾウコギに含まれるトリテルペノイド配糖体(イソフラキシジンやエレウテロサイドなど)は、
身体の代謝を促進させ、体の機能を根本的に強化する強壮作用と共に、
ストレスを抑える働きがあるホルモン(ベータ・エンドルフィン)の分泌を高めることから、
リラックス効果と精神安定を高め、イライラやストレス、
睡眠障害を和らげる作用があるとされています。
このベータ・エンドルフインを増やし、ストレスへの抵抗力を強めるトリテルペノイド配糖体の作用は、
沈みがちな心や胃の痛み・不眠・肌荒れなど、様々なストレス症にすぐれた効果を発揮するとされています。
このように身体機能のバランスを良好に保ち、精神的・肉体的な疲労の回復を助けることから、
1998年の長野冬季オリンピックで、大活躍した日本選手団が、
エゾウコギを飲用していたことが話題になりました。
その他にも、血圧を下げるとの報告や、血糖値の上昇を抑制する効果が確認され、
糖尿病の予防や改善に有用であるとの発表がなされています。