水蛭(すいてつ)の効果・効能
水蛭は、漢方名を水蛭(すいてつ)といい、
漢方に用いられる蛭は450種のうち、「医蛭」と呼ばれるウマビルなど3種類のみです。
中国最古の薬草書物である「神農本草経」にも、水蛭を薬にしていた記述が残されています。
水蛭は血液を体内に取り込むと、6~8ヶ月もの時間をかけて消化します。
驚かれるからもしれませんが、その間、体内に取り入れた血液は固まらずに鮮度を保つことができます。
漢方では「血病を治す専薬」とされ、特有成分ヒルディン(65種のアミノ酸ホリペプチド)や
へパリンなどの天然の活血(血流改善)成分が注目されています。
まずヒルディンには、血液をきれいにし、血栓を溶かし、
硬化した血管の弾力性や伸縮性を回復させる独自作用が確認されています。
そしてヘパリンには、血液凝固因子の生成を防ぎ、血栓や血液の粘りを取り除く作用があります。
さらに毛細血管拡張や血液循環を改善させる働きもあります。
「老いは血管から」と言われますが、水蛭の活血(血流改善)成分は、冷えや肩こりをはじめとする
血行障害改善のすべての要素を備え、血流・血管系への作用が広く認められています。
また女性特有の月経障害や子宮内膜症などにも有効とされています。
水蛭は、動脈硬化など長期にわたる血行障害に大変有効とされながら、
無毒で副作用なく、最も安全で有効な体内循環の天然生薬といわれています。
近年では糖尿病やメタボリックにも有効との臨床結果が発表されています。
糖尿病の患者に3ヶ月間に亘って水蛭を用いたところ、89%の患者に血液の詰まりを除去し、
経路の流れを良くする働きが認められ、糖尿病および合併症改善への大きな効果がわかっています。